誰でも上級者並に撮れる!秋~冬のテーブルフォトのコツ5か条

深まる秋、写真が楽しい季節になりましたね。
街や旅先で見つけたかわいい小物や、お気に入りのグッズ、秋のスイーツなどを素敵に撮ってみませんか?
今回はテーブルフォト初心者さんでも、まるで洋書に載っているようなおしゃれな写真のコツを、テーブルフォトスタイリストの中出真理子がお伝えします!
 

 
 

①主役を決めよう

写真を撮る前に、まずは何を「主役」にするかを決めます。「主役」はドラマでも映画でも 一人しかいません。だから主役は一つ。主役以外は全て「主役」を引き立てる「脇役」として考えます。
主役がきちんと決まっていると、写真を見た時、最初に「主役」が目に飛び込んできます。
でも、全体にフォーカスが当たっていると誰(何)が「主役」なのかがわからなくなります。
主役がいないドラマなんて面白くありませんから、しっかり主役がわかるよう一点フォーカス(シングルポイント)にして、ピンポイントで主役にスポットが当たるようにピントを合わせてください。
また、主役は主役らしく、それが一番美しく見える状態で撮るのが鉄則です。いろいろ並べているうちに何が主役なのかがわからなくなりがちなので、主役を決めたら常にそれが一番目立ち、美しく見えるように撮りましょう。

主役のプリン(上部の生クリーム)にピントを合わせ、プリンが映えるよう周囲をダークなアンティーク調の物で揃えました。これでバッチリ、プリンはこの写真のヒロインです。
 

 
 

②写真のテーマを決める

これから撮る写真のテーマを決めます。テーマを決めることで何が言いたいのかが伝わり、見る人に深い印象を与えることができます。
また、テーマに沿ってスタイリング(背景を作ったり、脇役を入れたり、構図を決めること)がしやすくなります。

この写真のテーマは「秋の午後のティータイム」。もちろん、主役はいちじくマフィン。箱からマフィンを取り出しミルクティーをいれて、今からティータイムを楽しもうとするシーンを作っていきます。
 

 
 

③スタイリングは連想ゲームで考える

さて、ここからは連想ゲームで考えていきます。「主役」に関係のある、つながりのあるものを集めて写真の中に物語を作ります。
まず、主役の「いちじくのマフィン」は、パッと見ただけではいちじくが入っているとわからないので、果物のいちじくを写真左奥に置いて、このお菓子がいちじくマフィンだとわかるようにしました。
いちじくは秋の果物。秋の果物と言えば実りの秋。実りの秋はハーベスト(収穫)を連想し、カントリーサイドののどかな風景が浮かんできます。
秋の枯草や干 し草の乾いた匂い、色づきはじめた葉を連想します。そうやって連想したもの(落ち葉をさりげなく散らすなど)を写真の中に入れてみます。

―――ここはフランスの片田舎、歴史を感じさせる石壁がそこかしこに見られる小さな町。朝早くから焼いたいちじくマフィンを箱から取り出し、午後のティータイム。温かいミルクティーをいれていただきます―――そんなストーリーを思いうかべながら、下に石壁風の ボードを敷き、それに合う陶器のカップや皿を選びました。どちらもザラザラした質感ですね。木の箱もナチュラルで素朴な印象です。これで温かみのある秋のティータイムを表現できました。
連想ゲームで見つけたつながりのあるもの同士を合わせていくことで、どんな写真なのかが明確になり、写真を見る人にとって共感しやすい写真=素敵な写真になります。

クリスマスシーンは写真のテーマが明確なのでスタイリングしやすいですね。
 

 
 

④写真で使う色は3 色までにする

連想ゲームで出てきた「似たもの同士」は、それだけでもいい雰囲気ですが、それをさらにおしゃれに見せるために色のマジックを使いましょう。
写真をパッと見た時にこの写真の色は〇と〇、と言えるように色数を減らします。できれば3色までにとどめたいです。
細かい柄の色を一つ一つ数える必要はありません。一目見て目に飛び込んでくる全体の色の印象が3つくらいまでに抑えられるといいです。そうするとおしゃれで洗練されたイメージの写真になります。
必ずしも3色ある必要はなく、2色でもいいですし1色の濃淡でもいいのです。たとえ1色であっても合わせたものの素材が違うと質感が違いますし、同じ色でも微妙に色のトーンが違うこともあり繊細なイメージの写真が撮れます。
濃青と茶色と白の3色で構成された写真。渋くてカッコいい写真になりました。
秋の夜長、ひとり静かに手紙を書いてみたい気分ですね。
 

 
 

⑤背景(下地)で印象を変える

被写体を置く下地(背景)は面積が大きいので色の配分が大きくなり、使う色によって印象 がガラリと変わります。下地が写真の第一印象を決めるといっても過言ではありません。撮りたい写真のテーマに合わせた色を選びましょう。
白い木製の板ならナチュラルで軽やかな印象になります。
 

 
黄金色の下地だと深まる秋を感じさせ、重厚でリッチな印象です。
 

同じ被写体でも使う色によって空気感まで変わってきますね。

秋らしい色と言えば、秋の食べ物(りんご、栗、ぶどう、洋梨、さつま芋、稲穂、きのこ、柿など)や野山(紅葉、落ち葉、枯草、ドライフラワーなど)の色から選ぶと間違いありま せん。
これから季節はクリスマスに向かっていきます。クリスマスシーズンはもちろん、クリスマ スカラーの赤、緑、ゴールド、シルバー(明るいグレー)、白、青などを使ってください。
 

 
秋から冬に向かうこの時期、写真に撮りたいモチーフが盛りだくさん!
テーブルフォト5か条を使って、お気に入りのものを素敵に撮ってみてくださいね。
 
 

 
 

中出 真理子
大阪府在住。テーブルフォトスタイリスト。
世界観が伝わる写真のスタイリング教室「アトリエ・あんふぁみーゆ」主宰。

2019-11-06 | 撮影アイテム撮影テクニック